基本動詞の文型を制すものが英語を制します。
基本動詞の一覧はこちら。
今回は基本動詞 の覚えるべき文型を
必要十分な量にコピっとまとめましたのでどうぞ。
Contents
覚えるべき の文型と熟語!
<SV> | keep 副詞 keep from 名詞 keep from Ving | ~続ける、~に留まる、もつ ~から離れている Vしないでおく |
<SVC> | keep 形容詞 keep Ving | ~であり続ける Vし続ける |
<SVO> | keep 名詞 | ~を保持する・保有する・保つ ~を守る ~を管理する・記録する |
<SVO1O2> | keep O1 O2 | O1にO2をとっておく |
<SVOC> | keep O 形容詞 keep O 副詞 keep O Ving keep O Vp.p. keep O from 名詞 keep O from Ving | Oが~である状態を保つ Oが~にいる状態を保つ OがVし続けるように保つ Oが~にいる状態を保つ Oを~から離しておく OがVしないように保つ |
句動詞・イディオム | keep on keep it up keep out keep up with | 続ける 頑張る 締め出す、立ち入り禁止 遅れないでついていく |
「キープする」という日本語にもなっている動詞です。
「持っている」とか
「とっておく」とか
「おさえておく」とか
「そのままでいる」とか
色んな意味で使われてます。
サッカーで「キープしろ!」といったら
そのままボールを持っていろという意味だし
お店で「先に席キープしよ」といったら
席をとっておこうということ。
ヨガや筋トレで「その体制でキープしましょう」といったら
そのままでいて動くなということだし、
イベント運営などで「タイムキーパーは誰?」といったら
時間管理してるのは誰かを聞いています。
ゴールキーパーはゴールを守る人。
LINEなどアプリに搭載されているキープ機能は
保存機能ですね。
このようなキープという言葉の日本語への流入は
意外と英語の語感をそのままに起こっています。
だから keep に関して
「意味がたくさんで覚えられっか!!」
ってことはあまりないと思います。
イメージ通りの単語です。
だからこそ
keep を取り巻く文法的な理解が大切なんですね~。
今回もゴリゴリに文法を掘っていきますよ!
セイヤッ!
keep の核の意味
keep の核の意味は
「保」
この漢字だと思えばいいでしょう。
保つ、保持する、保護する、保全する、保管する、保有する・・・
ちなみに保温、保冷、保湿なども
keep を使って表現できます。
(<SVOC>の項を参照してね。)
保つということは
- 変わらないということ
- すでにやっていることを続けるということ
- 今の状態を守るということ
ですよね。
こういう核の意味からの広がりで
現在日本語でも「キープ」といって使用されているような
- もっておく
- とっておく
- そのままでいる
- 管理する
という意味になってきます。
まあ日本語で使う「キープ」の語感とだいたい同じなので
そんなに理解に苦しむことはないですね。
<SV>
keep 副詞 keep from 名詞 keep from Ving | ~続ける、~に留まる、もつ ~から離れている Vしないでおく |
<SV>という文型には
一定の意味があるわけではありませんが
存在・変化・進行
のどれかの意味になりやすい
という特徴があります。(全然絶対じゃないよ)
ですから keep で<SV>となると
「ある、いる」(<SV>の意味)
+
「保」(keepの意味)
↓
「~ままでいる」「留まっている」
みたいな意味になります。
特にkeepで特徴的なのは
「離れている」「やらないでおく」
という意味との結びつきが強いことです。
- keep out 「立入禁止」
- keep away 「離れている」
- keep from Ving 「Vしないでいる」
など。
keep Ving で「Vし続ける」という
「する方に向かう」表現も一般的ですが
これは他の動詞で表現されることも多いです。
一方で
「離れる」「やらないでおく」系の表現になると
keep の存在感が結構強いですよね。
Noticing his love, she decided to keep away from him.
彼の好意には気づいていたが、彼女は彼と距離を置くことに決めた。
I will keep from eating junk food this week.
今週はジャンクフードは食べないでおくぞ!
<SVC>
keep 形容詞 keep Ving | ~であり続ける Vし続ける |
<SV>のときと同じように
「S=C」(<SVC>の意味)
+
「保」(keepの意味)
↓
「S=Cのままでいる、あり続ける」
ということになります。
keep Ving 「Vし続ける」も
<SVC>だと考えれば
いったん動詞を be動詞 にして
be Ving 「Vしている」
と読めます。
そこに keep の意味、「保」を
足していけばいいので
「Vしている状態を保つ」
=「Vし続ける」
ということになります。
You must keep calm if you want to come with us.
一緒に来たいなら、落ち着いていなければならないよ。
He will keeping shooting it until he successes.
彼は入るまでシュートを打ち続けるだろう。
(文脈を読んで、successを「成功」ではなく「入る」と訳す…こういうことができると「英語を読んでいるな」って感じがします。)
<SVO>
keep 名詞 | ~を保持する・保有する・保つ ~を守る ~を管理する・記録する |
さて、いろいろな訳があるようですが
ここまでに書いてきた通り、
だいたい日本語で使う「キープ」と同じなので
大丈夫なはず。
後ろにくる名詞からその訳になるかを
考えて下さい。
といっても英語話者の脳内では
keep はkeepなので色んな意味があるとは認識してないでしょうね。
「保!」って感じでざっくりkeepなんでしょう。
だから当てはめた訳がイマイチなときは
カタカナで「キープだな~」と思って
読み進めればいいと思うよ。
日記や記録をつけるときにも
keep を使うのは少し意外かも?
どちらにも「継続性」があるときしか
使いませんけどね。だって keep なんだもの。
Keep your ticket until you go out from this theater.
劇場から出るまでチケットは取っておいてください。
He said “I am going to keep this dog.”
彼は「この犬は僕が飼おう」といった。
Keeping a diary is a good habit.
日記をつけるのは良い習慣だ。
(僕は丸1年は続いたことあるよ、旅中だけどね。)
Keep your promise, or you’d lose your credit.
約束は守りなさい。さもなくば信用を失いますよ。
<SVO1O2>
keep O1 O2 | O1にO2をとっておく |
「O1にO2を与える」(<SVO1O2>の意味)
+
「保つ(とっておく)」(keep の意味)
↓
「O1にO2をとっておく」
です。
ちなみにO1とO2を入れ替えて書くと
keep O2 for O1 になります。
(こっちの語順のほうがか~なり一般的です。)
Please keep me this seat.
この席とっておいて!
<SVOC>
keep O 形容詞 keep O 副詞 keep O Ving keep O Vp.p. keep O from 名詞 keep O from Ving | Oが~である状態を保つ Oが~にいる状態を保つ OがVし続けるように保つ Oが~である状態を保つ Oを~から離しておく OがVしないように保つ |
こちらも他の文型と同じく
「SのせいでOがCだ」(<SVOC>の意味)
+
「保つ」(keep の意味)
↓
「SがOがCである状態を保つ」
です。
上の表でも訳文はすべてこの型に入るものになっているでしょう?
いつも通りの<SVOC>です。
keepはC何がくるか、
覚えておく価値のある動詞でしょう。
keepを見たら<SVOC>を疑う姿勢は
英文読解において大切です。
では、例文を確認してみましょう。
Make sure that you keep it warm.
確実に冷まさないようにしてね。
You better keep your room cleaner.
もっと部屋をキレイにしておきなよ。
If you do the same thing again to me, I will keep you out.
次また私に同じことをしてみなさい、追い出してやるから。
(ギスギスした例文ですみません。)
Keeping things flowing. Then, you’ll see the system of this world.
モノが流れるままに。さすれば、世界の仕組みがわかる。
(名言風名言。ドンッ)
Parents should keep their children from taking too much sugar.
親は子どもが糖分を摂りすぎないようにするべきだ。
句動詞・イディオム
keep on keep it up keep out keep up with | 続ける 頑張る 締め出す、立ち入り禁止 遅れないでついていく |
ほとんどこれまでの説明と前置詞/副詞の適切な理解で
読める句動詞・イディオムばかりです。
keep on Ving 「~し続ける」
ですが、これは
keep Ving 「~し続ける」
と同じですね。
継続を示す on があるぶん
前者の方が執拗さが伝わります。
upという単語には
「覚醒している」「ON状態である」のようなニュアンスがありますから
keep it up は
「それをup状態に保て」(<SVOC>です)ということ。
これをガシガシ噛み砕いで「頑張れ」です。
同じく keep up with X も
「Xについてup状態のままでいる」(<SVC>です)なので
「Xに遅れずについていく」です。
Keep on until I say “stop.”
ストップと言うまで続けて。
We need to keep up with the rapid progress of technology.
我々は急速なテクノロジーの進歩についていく必要がある。
まとめ
keepの意味は
日本語における「キープ」の語感とほぼ同じでOKでしたね。
あとは「保」という漢字からの想起を軸に
文型の意味と融合させて読めばkeepは楽勝です。
逆に言えば
文型がとれないと keep の文は理解できないということでもあります。
だからこそ
最も見つけにくい文型である
<SVOC>のときCにくるものは
覚えておきましょう。
では、いつも勉強お疲れさま。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
おすすめ教材
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『ビジュアル英文解釈 PART1 PART2』
『富田の英文読解100の原則 上・下』
『英文読解の透視図』
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『英文法・語法 Vintage 3rd Edition』