今回もこちらの書籍に載っているレシピを参考に、南インド風チキンカレーを作ります。
南インドといえば僕がインドで特に好む地域。(というか北は行ったことない。)
日本にはたくさんのインド料理店がありますが、ネパールや北インド風の料理を出すお店が多数派だと思います。
ネパール・北インドの料理もめっちゃ好きですが、旅の思い出も相まって、僕はどうしても南インド料理贔屓。
しかも今回作るのはチキンカレーということで。僕が一番好きな肉も鶏肉ですので。
僕にはうってつけのメニューということになる。
このレシピは我が物にしてやるぞ!
Contents
テンパリング
今回のレシピには「テンパリング」という工程があります。
別にテンパっているわけではないのでしょうが、語尾のingからして英単語だろうと憶測。
英語の動詞 temper には「調節する」「加減する」「鍛える」「練る」などの意味がありますが、あまり今回のテンパリングにはピンときませんね。
まあ料理の文脈で上記の訳語を充てるともはやどの工程もテンパリング呼びできちゃいそうだし。
「テンパリング」で調べるのチョコレートの調温についての記事がたくさん出てきますが
カレー作りにおけるテンパリングは「スパイスの風味を油に移す作業」
のようです。
スパイスの風味は水よりも油に移りやすいんだってさ。
水溶性ではなく油溶性。
テンパリングにつかうのはホールスパイスのことが多いそう。
カレー作りの後半に別のフライパンでテンパリングを行い、完成した油とスパイスをそのまま丸ごとカレーに加えてることで、風味が格段に変化し、素晴らしいことになるそうです。
知らなかったぜ。これはぜひやってみたい。
と思いつつ、いつも自分がニンニクの香りを油に移し、ニンニク油を作ろうとじっくりフライパンと向き合っている時間。あれはテンパリングなのでは?という気がしてきました。
で、調べてみたらやっぱりそうかもしれないという記事が。(Internet of Spice様)
おお!そうそうこれこれ!
僕がいつもペペロンチーノ作るときにやっているやつ、あれテンパリングですよね!?
「初めての」と銘打って書きだした記事でタイトルを裏切る展開。
まあカレー作りでは初めてだし、いっか。
これまではニンニク油くらいでしかやってこなかった作業ですが、他のスパイスでもできるなら是非学びたいですね。
こちらにテンパリングについての熱い記事を見つけたので紹介します。
Cooking Maniac様。カレー作りにおけるテンパリングの目安をスパイス別に書いてくださっています。
今後参考にしよう。
材料
書籍のレシピベースなので、著作権への配慮から分量などは詳しく書きません。
あと、書籍のレシピとは異なる点があるので(僕の都合。本当は再現したかったよ泣)ちゃんと作りたい方は本を買いましょう!お勧めですよ。
- 鶏肉
- 玉ねぎ
- トマトピューレ
- ニンニク
- ショウガ
- ココナッツミルク(パウダー)
- 水
- 油
- 塩
- カルダモン
- クローブ
- シナモン
- メース
- ターメリック
- コリアンダー
- ターメリック
- パプリカ
- マスタード
- 唐辛子
- フェヌグリーク
スパイスたちはこんな感じ。
作っていくぞ
片手鍋を使います。
まずは多めの油でホールスパイスどもを炒めていきます。
ここで入っているのは、メース、クローブ、カルダモン、シナモンです。
カルダモンは潰してサヤは取り除く。
つい先日ナツメグと同じ木の実ということが(僕の中で)判明したメースも入ってます。
カルダモンがプクプクしてくるなどの変化をみて、ニンニクショウガを投下。
一気に香りが立つ。
毎度ですが、このニンニクショウガを投下する瞬間が楽しみなんだ。
今度ちょっとお高いおろし器を買ったので、この香りがどれだけ変化するのが期待が高まります。(そのときにはショウガも生でいきますとも。)
スライスした玉ねぎが入ります。
例のごとく飴色玉ねぎにしていきます。
まあこれでいいや(雑)
トマトピューレ投入。
絵面が汚い?
いやこんなもんよ?
これが現実よ?
YouTuberの方々みたいにプロでもない家庭はこれなのよ。
でもね、こんなんでも外食並みには美味しくできるのですからちょっと待たれい。
煮詰まってきたらパウダースパイスを入れます。
煮詰まってきたころにスパイスが必要なのは、カレーも人生も同じですね。
これが仏教の祖国インドの教え(ではない)。
さあ鶏肉も入れてスパイスになじませていきましょう。
ここからは水分を足して煮込みの工程。
今のところあんまりおいしそうじゃないね。
が、ココナッツミルク投入にググッと風味と色合いが変わりました。
なんだかおいしそうになった。
ちなみに今回は家に余っていたパウダーベースのココナッツミルクの元をお湯で戻して使っています。
さらにパウダーの残りがわずかだったこともあり、入れたかった量と濃度でココナッツミルクが入っていません。
ちゃんとココナッツミルク原液で買って加えたらきっと別次元の味わいになるはず。
次回はリベンジします。
さて、別のフライパンを出して今回のテーマの一つでもあるテンパリング。
火をかける前の油に輪切りにした唐辛子と粒入りマスタード、フェヌグリークを入れてゆっくりと火にかけます。
ちなみに本当は粒入りマスタードではなく、マスタードシードを使うところです。
さらに、フェヌグリークではなくフェンネルシードを使うところです。
なかったので代用しています。
この代用が絶対に間違っていたのだと思う。
というか根拠もなく代用したんだ、うん。
マスタードシードないから、まあマスタードでいいか粒入りだし。
フェンネルシード?ないなあ。何か知らないけど名前がちょっと似ているからフェヌグリーク入れておこうか。
マジでこのレベルです。そりゃ成立せんわ。
ともあれ!!
テンパリングしたら油ごとカレーにダイブです。
確かに香りが変わるな~。
これでまぜまぜしたら、完成です!
食べる
出来た!
今回はこちらの記事で作ったポテトマサラとドーサ(失敗)と一緒にいただきます。
ドーサが悲惨なレベルで失敗していますがポテトマサラがとにかくうまい。
さらに今回使った南インド風チキンカレーもうまい!!
ちょっと酸味が強いのが気になりましたが、家で作ったインドカレーとしてはバッチリ及第点だよう。
酸味についてはたぶんですが、ココナッツミルクが原液じゃないわ足りないわでまろやかさと甘みによる調整が効き切っていないからという理由がひとつ。
あとはマスタードシードではなく粒入りマスタードを使ってしまったことで、加工品のマスタードに含まれる酢の成分が残ったんだろうと。
酸味は熱で揮発すると思いましたが、さすがスパイスを焦がすのは嫌なので、酸味が飛びきるほど熱してなかったのかな。
この辺りを直せば今回よりもずっと美味しいチキンカレーが作れると思うと滾ってきますね。
ちなみにフェンネルシードはインドカレー屋さんのレジでもらえる、あのスッキリするお口直しのヤツらしいです。フェヌグリークとは全く別のものなので、代用は論外みたいです(笑)
別レシピとして楽しんだということで。。。
フェヌグリークはなんと前7世紀、世界史上最初の帝国ともいわれるアッシリアから栽培されているとか。
スパイスみたいな文化性や経済性の強い物産はこうやって歴史の知識と邂逅するから面白いんだよなあ。
焦げた砂糖やセロリみたいな香りと苦みって書いてありました。(下記のSpice of Life様のページを参考。)
https://www.h-spice.jp/dictionary/spicelist/s_fenugreek.html
最近ヨーロッパ風の料理を時間をかけて作ることが多く、セロリも香味野菜として多用するようになりました。
フェヌグリークの香りと共通点があるか、自分の嗅覚でも確かめてみたいですね。