持論や考え

「お笑い芸人」を下にみる風潮を考え直そう

芸人という生き物が大好きな僕が、芸人という素晴らしき存在がなぜか不当に下に見られている風潮に反対したいだけの記事です。

テレビや劇場で漫才やコントを披露して僕たちを楽しませてくれているお笑い芸人のみなさん。僕はこれよりかっこいい仕事はなかなかないと思っています。

世界には素晴らしい仕事がたくさんありますが、お笑い芸人もそのひとつです。

僕がそれを確信したのは、本当にどん底に沈んでいた友人にお笑いの動画を見せたときです。

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お笑い芸人の力

彼はもう自分に生きる価値がないから死にたいといいました。しかし、家族や幼い妹の人生に与える影響を考えるとそうすうことはできない。だから、もう俺はどこか遠くに行く。もう誰とも会わない。自分が生き延びるお金と、妹に匿名で送るお金だけを稼げればいい。今の自分が持っている関係からは消え去る。それが皆にとっての幸せだ。と言いました。

彼は親友の僕にだけは最後のあいさつにきたのです。本当に突然僕の家にやっていて、上に書いたことを告げました。もう二度と会うこともないから、最後にお別れを。と。

今考えると止めてほしくてきたのかもしれません。僕はいったん話そうといって3時間くらいゆっくり話を聞きました。

そして僕だってしょうもない人間なんだということを打ち明けて話し、少しずつ話をポジティブなほうに持っていくように努めました。たぶん彼はひとりでいろいろなことを抱え込み、考えすぎて沈んでいました。徐々に話を明るくすると、少しいつもの彼に戻ってきました。

そこで留めに僕はアンタッチャブルのコント動画を彼に見せたのです。

彼は泣くほど笑っていました。

そのあとで、「さっきまであんなに辛かったのに、ちょっとお前と会うだけですぐ笑ってるなんておかしいよな」と言いました。

本当におかしいと思います。しかしそれを実現する不思議な力がお笑いにはあるということです。

ここまで個人的な経験に基づいて書いてきましたが

お笑い動画をみて笑うことでストレスが軽減するという研究結果も実際にあるそうです。

なのに芸人は下に見られている!!

しかし、テレビ番組や雑誌、僕たち一般人の会話をみてみると、お笑い芸人はことごとく他の芸能人に比べても、そしてもしかしたら一般人と比べても、1ランク下に扱われています。

不当です。

もちろん最近はお笑いブームですから、お笑い芸人は大人気で、とても評価されています。

しかし、未だに「芸人のくせに」「芸人なんかやってんの」「つまんない」などという声は頻繁に聞かれます。

ミュージシャンやスポーツ選手など、夢を追う職業は成功するまでは後ろ指をさされるのが宿命です。お笑い芸人もそうでしょう。それは仕方ないかもしれません。

しかし芸人については成功した後も似たような目が向けられています。

特に目に余るのがよくネットの記事の締めであるような「~~は芸人で終わるつもりはないようだ。」などという表現。

芸人が俳優業などに挑戦したときによく使われる文言です。

これは当の本人としてはマルチに活躍の場を広げるという意味でステップアップであることには変わりないです。しかしこの表現ではまるで「お笑い」というステージがあってその上に俳優やミュージシャンという仕事があるようです。

バラエティなどでも芸人が仕切る世界に俳優やミュージシャンが出演すると、みなで彼らを持ち上げます。しかしこれもあくまで、「ゲストに来ていただいている」という芸人側からの配慮であって、別に芸人が下だからへりくだっているわけではありません。

また芸人は道化を演じることが多いので、あえて平凡で能力のない人間という立場で、才能ある成功者である俳優などを見上げて話す、という構図をつくるのを好みます。そのほうがやりやすいからです。

しかし何度もいうよりこれは実際の優劣とは何の関係もありません。

バラエティではなく芸人の本分であるネタを観ればわかるように、彼らは想像を絶する努力をしてネタという作品を作り上げてきたプロフェッショナルです。

それは演技や歌やスポーツに全力をかけてきた他の著名人となんら変わりなく素晴らしく、尊敬されるべきことです。俳優やミュージシャンと比べて下積みの時代もずっと長いです。それくらい技術が問われる仕事だからです。

もちろん芸人の皆さんは笑わせるのが仕事なので、観客にこんなことを考えて見られてはやりにくいとは思います。

しかし表面では楽しく笑っても、芸人のみなさんに対してのこのリスペクトを忘れていけないと思います。

お笑い芸人が下にいてそのステップアップとして歌や演技をしているわけではありません。単にマルチな能力がある人が、横移動して能力の使い方を変えて活躍しているだけです。

大泉洋や香取慎吾がバラエティやコントで活躍したり、菅田将暉がミュージシャンとしても活躍しているのと同じです。

芸人のくせに政治を語るな?

最近はマルチタレント化したほうぼうの芸能人が政治などについて発言して炎上することも増えていました。

議論そのものを批判するならわかりますが、芸人がこういう発言をすると、「芸人は黙ってろ」というやり込め方をしようとする人がまだまだ多いように感じます。

ミュージシャンやビジネスマンも同じく政治に関しては素人のはずです。なのに芸人の発言に関しては何故が10割増しであたりがきついように見えます。

ウーマンラッシュアワー村本がよい例です。彼はもともと炎上しやすいキャラクターの芸人だとは思いますが、政治に関して言っていることは一聴に値します。

別に彼の意見に反対の人がいてももちろん良いと思います。批判があってもいい。

しかしその批判が「芸人のくせに」であってはいけません。それを言うなら専門家以外の口はすべて「素人のくせに」という批判で閉ざされてしまいます。

ところが実際には他の素人に対する批判は芸人に対する批判よりも大人しいです。

これはまだどこかに芸人を下に見る風潮があるからだと思います。

マイク一本でその場の空気を支配して、皆の心を動かし、表情をほころばせることができる仕事。お笑い芸人。

決して下にみていい仕事ではありません。

多く人がバカにするか白い目で見る、売れず終わっていく多くのお笑い芸人たち。しかしその過激な切磋琢磨のなかで、僕たちがテレビで見る華やかで面白い一流の芸が磨かれるのです。

お金も払わずテレビの前でお笑いをみて散々楽しんだあげく、その土壌を作っているお笑い芸人の世界を下に見るというのはやはり不当です。

ありがたく、リスペクトと応援の気持ちを持って、お笑い芸人さんたちの作品を楽しむのが、真っ当な筋だと思います。

もちろん、お笑い芸人が政治や社会問題に突っ込んだ発言をしてもよいのです。

まとめ

お笑い芸人を下に見る風潮をやめましょう。

言いたいことはそれだけで、ずいぶん雑な文章になってしまいました…。

お笑いに限らず、ある人の人生や考え方の背景を知らずに批判だけするのは避けるべきだと思っていますが(それを本人が言い訳にしてるなら話は別だけど)、お笑い芸人に関しては特に目立って、活躍や能力に対して払われている敬意が足りないという風に感じているので、ちょっと書いてしまいました。

読んでくれてありがとうございました。(この記事はそんなに真に受けられても困る、けど本心は本心。)

ABOUT ME
ささ
25歳。 副業で家庭教師をやっているので教材代わりのまとめや、世界50か国以上旅をしてきて感じたこと・伝えるべきだと思ったこと、ただの持論(空論)、本や映画や音楽の感想記録、自作の詩や小説の公開など。 言葉は無力で強力であることを常に痛感し、それでも言葉を吐いて生きている。 ときどき記事を読んでTwitterから連絡をくれる方がいることをとても嬉しく思っています。何かあればお気軽に。