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【心理学】「根本的な帰属の誤り」を理解して気持ちの良い人間関係を!

「根本的な帰属の誤り」とは?

「根本的な帰属の誤り」(Fundamental Attribution Error)とは

心理学の用語で、簡単に言うと

【根本的な帰属の誤り】

ある個人の行動について判断するときに、その基準として

その人の性格・気質・個性・習慣などの内的要因を過剰に重視するせいで

状況や事情などの外的要因を軽視する傾向

ということになります。

これは”対応バイアス”としても知られるように

僕たちが他人に対して何か判断や評価を下すときに陥ってしまう観察者としてのバイアス

つまり偏見、決めつけ、先入観です。

裏を返せば、

僕たちがある行動から他人を判断するとき、

その人の気質や性格からくる行動の内的要因は、僕たちが考えるよりも少なく

その時にその人に働いた外的要因のほうが主な行動の原因であることが多い。

ということが言えると思います。

話が抽象的でよくわからないので、具体的な例をだしてみます。

「根本的な帰属の誤り」が悪く働く例

【例1】

<出来事>Aさんの幼い息子が風邪を引いた。

<考えられる内的要因>

  • Aさんがきちんと娘に予防や防寒をさせていない。
  • 栄養をしっかり摂る食育をしていない。
  • 手洗いうがいの習慣づけをしていない。

➡➡「Aさんが注意不足だからあの子は風邪を引くんだ!」

これは僕が知り合いのママさんたちから実際に聞く例です。

母親同士が牽制をかけあったり、第2子や第3子のママ友が物知り顔で諭してきたりということが実際にあるようで・・・。。。

また、実際に子育ての現場には関わらないけど孫ちゃんLOVEのおじいちゃんおばあちゃんにも、孫に何かあると母親にせいにしたがるタイプの人たちがいるとか・・・。

お母さんたち、十分頑張ってますから!!大丈夫ですから!!!

と、関係ない僕の気持ちを叫んだところで本題に。

この例は完全に「根本的な帰属の誤り」バイアスに引っかかってます。

ママ友も祖父母も、子育てする両親の気持ちを知っているはずなのに、このAさんを責めてしまっているところがポイント。

自分のときも大変だったことは覚えていても、他人のことになると人格攻撃になりがちなのです。

ではこの例について、ありがちな事実らしいことを外的要因から考えてみます。

<考えられる外的要因>

  • 保育園で風邪が大流行しており、感染力に打ち勝つほどの対処が困難
  • 流行を知っていても仕事の関係で、預けないわけにはいかない

ということで実際は、普通に

「いや、気をつけてるけど保育園の感染力なめんな??」

って話に落ち着くケースが多いかもしれません。

【例2】

<出来事>電車の中で高校生が目の前の老人を無視して席に座っている

<考えられる内的要因>

  • 高校生は年配者に席を譲るという気遣いを持っていない
  • 自分が座りたい気持ちを優先させている
  • 気づいていない

➡➡「気の利かない冷たい高校生で嫌だなぁ・・・」

はい、これはあるあるですね。

自分が座っているときは「お年寄りくるな~」と願っていたりするのに、他の人が座っているとやけに厳しい目を向けてしまい、年配者に席を譲らない若者がいようものなら

「けしからん輩だ!!」と思い込んでしまうという・・・

モロに「根本的な帰属の誤り」の手のひらで転がってしまっています。

これも考えられる高校生なりの事情があるはずです。

<考えられる外的要因>

  • 高校生も体調不良で頭痛がひどい
  • 高校生も、目に見てはわからないような障害や困難を抱えていて、優先されるべき人
  • 本当は譲りたいが、昨日譲ったお爺さんに「年寄り扱いするな」と言われたので譲る勇気が出ない
  • いつも同じ電車に乗るので、高校生は老人が次の駅で降りるのを知っている

上の二つは割と想像しやすいですが、

下の二つはありがちな割になかなか第三者としては想像しにくいところ。

イマドキ「年寄り扱いするな」という頑固老人は少ないと思いますが、勇気を出して譲っても「大丈夫です」と断られるだけで、次に譲るときの迷いのつながるものです。

「隠されたストーリー」を想像して、人に優しく

「根本的な帰属の誤り」のたちが悪いところは

僕たちがこの誤謬を、自分についてはおこすことがないという点です。

つまり

「他人の失敗はその人の性格や能力のせいで、自分の失敗は状況や環境のせい」

「他人の成功は環境と運がよかったおかげで、自分の成功は自分の実力のおかげ」

という困った考え方をもつ原因のひとつになりうるのです。

例でみたように、僕たちは他人の失敗や短所をすぐに性格や気質と結びつけて、後出しじゃんけんのように批判したり、悪く判断したりしがちです。

これは個人の性格の問題ではなく、客観的に人間一般にみられる傾向で、科学的にも実証されています。

これの悲しき傾向から逃れるのはどうすればよいのでしょう。

答えのひとつは「知ること」

何を?

「僕たちが【根本的な帰属の誤り】というバイアスに支配されている」という事実を、です。

知るだけでバイアスは弱まる、ということも同じく科学的な事実です。

そして知ったからには、他人を判断する前に、他人に怒りや軽蔑を向ける前に、

「想像する」ことです。

僕はこのように他人を失敗や好ましくない行動に導いたかもしれない外的要因を想像することを

「隠されたストーリーを描く」と呼ぶことにしています。

とても身近なバイアスのわりに、なんだかとっつきにくいんですよね。

「根本的な帰属の誤り」って。わかりにくい!!

だから、他人に迷惑をかけられたり、嫌な思いをさせられたときには

その人の隠されたストーリーを描こう、と思うことにしています。

なぜそういう行動をとってしまったのか、理解し納得できるフィクションを描けたら、とりあえずはそれを信じることにするのです。

すると不思議とさきほど短絡的に感じた怒りや失望は、少し落ち着くものです。

「根本的な帰属の誤り」という僕たち皆がもっている傾向を知ることは、自分ではどうしようもない他人の行動によってイライラしたり不快に思ったりすることを予防してくれます。

そして隠されたストーリーを描く習慣をつくることは、世の中を今より少し優しいものにしてくれると思います。

他人に優しく、豊かな人間関係を築きましょう!

ABOUT ME
ささ
25歳。 副業で家庭教師をやっているので教材代わりのまとめや、世界50か国以上旅をしてきて感じたこと・伝えるべきだと思ったこと、ただの持論(空論)、本や映画や音楽の感想記録、自作の詩や小説の公開など。 言葉は無力で強力であることを常に痛感し、それでも言葉を吐いて生きている。 ときどき記事を読んでTwitterから連絡をくれる方がいることをとても嬉しく思っています。何かあればお気軽に。