英語の基本動詞

”Get”の覚えるべき文型、熟語をまとめる【基本動詞の文型】

基本動詞の文型を制すものが英語を制します。

基本動詞の一覧はこちら。

今回は基本動詞 get の覚えるべき文型

必要十分な量にコピっとまとめましたのでどうぞ。

Contents

覚えるべき get の文型と熟語!

<SV>get to 名詞
get 副詞
~に達する
<SVC>get 形容詞
get Vp.p.
~(な状態に)なる
Vp.p.(な状態)になる[受動態のbeの代わり]
<SVO>get OOを得る・手に入れる
<SVO1O2>get O1 O2O1にO2を(手に入れて)あげる
<SVOC>get O to V
get O Ving
get O Vp.p.
get O 形容詞
get O 副詞
SのせいでOがCになる
句動詞・イディオムget 前置詞/副詞
get to V
get Ving
get about
get along
get along with 名詞
get done with 名詞
get started
get it
get rid of 名詞
get over 名詞
[前置詞/副詞の意味]な感じになる
Vするようになる
Vし始める
歩き回る
暮らす・進む
~と仲良くする
~し終える
始める、取り掛かる
理解する
~を取り除く
~を乗り越える・回復する

多いっ!!!!!

いや、多っっっ!!!多くねこれ!!???多すぎじゃね!!??
全然コピっとまとまってなくね!!??

こんなに覚えられっかバッキャロオオおろおろおーーん泣

まあ泣き止んでください。皆の衆。
お気持ちはわかりますが
まだ皆さんのライフポイントは残っています。

そうです、たしかに get はやたらといろいろな意味で使われる鬼門。
5文型すべてを取る上に使われるうえに、どれも結構な頻度で使われる。
句動詞やイディオムも無数にあります。


それもこれも語彙力のないネイティブの皆さんが乱暴に何でも get に頼って表現してきたせいです。

ふざけんなよ~マジで。(すいません)

しかし裏を返せば、結構なんでも get で表現できるということです。
そして get にはさまざまな意味を吸収できるような柔軟性があるということでもあります。

なんでも図々しく頼んでくる人がいる一方で
頼まれると断れないお人よしもいます。

そのお人よしはあまりにも多くの仕事を任されてつぶれてしまいますが
キャパがえぐすぎて全然つぶれないどころか
むしろその経験値でできる仕事を増やしまくるスポンジ星人もいますよね。

get はまさにそんな感じ。
ほかとは器の大きさが違うのです。

いろんな相手を吸収してなんでも表現できちゃうスーパー便利グッズです。
使いこなしてしまえば強い味方になります。

そしてもちろん get にも核となる意味があります。
getの用法のすべては核の意味からの派生にすぎません。

何でも受けいれて期待にこたえ
それでも自分の軸をもっているなんて

get という動詞はまるで理想の男ですね。

今度から「ポケモンゲットだぜ」というときはそういうことを思い出して
しっかりと敬意を払ってgetという言葉を使うようにしましょうね。

get の核となる意味

get の核となる意味はズバリ

「→」

です。そう、矢印。

「何かが動的に スッ となる感じ」
です。

この “get感” を掴むと、無数にある get のイディオムなんか知らなくても見たら意味がわかるようになります。

(もちろん組み合わせで使われてる前置詞や副詞の意味は知らなきゃだけどね。)

<SV>

get to 名詞
get 副詞
~に達する

<SV>の get は「達する」「至る」とかそんな感じの意味です。

これはわかりやすく「移動・変化」で「→」ですよね!
主語が スッ っと動くんです。

どこへ?
それが矢印の終点に書いてある。

後ろに名詞をつなげたいときには前置詞 to を使います。
to の基本イメージも「→」ですから
get → to → と矢印がつながって終点まで続くだけです。

副詞の場合は前置詞の支えがいらないのでそのまま get の後ろにおいてあげます。

【例文】

He wanted to get to Tokyo Station.
彼は東京駅に行きたかった。
(なんで例文の中の人はいつも東京駅を探しているんだろうね)

When are you getting back?
君はいつ戻ってくるのかね?

Get home.
家に帰れ。
(家にはなるべく帰りたいので嬉しい。)

<SVC>

get 形容詞
get Vp.p.
~(な状態に)なる
Vp.p.(な状態)になる[受動態のbeの代わり]

こちらも「→」の理解でいけます。

Vp.p.も形容詞用法がありますので
この2つはどちらも<SVC>のCの部分に形容詞が入った形だと考えてOKです。

そしてどちらも be動詞 の代用になっていると理解しましょう。
be 形容詞
be Vp.p.
というよくある形に、get の持つ動的な スッ と移動・変化するニュアンスが加わった感じ。

主語が スッ と動いて[形容詞な状態]に入っていく感じです。
(この「感じ」というのが肝なんじゃい!伝われ!!)

ちなみに
be Vp.p.
という形は完全に受動態ですよね。

そうです、実質的に受動態のVp.p.は<SVC>のCに入ってくる形容詞との区別がありません。
だから辞書で excited とか調べると形容詞ってことになって出てきたりします。

(ただ受動態という理解にしないと<SVOC>とかが受け身になった時にbe Vp.p.の後ろであまるCの説明とかがつかないので受動態として一元理解したい方がお勧めです。「何言ってんだコイツ」という方はマジで今はどうでもいいことなんで そっと無視して先に進んでください。)

だから be の代用として使われている get の後ろに Vp.p.が続いているわけですから
get Vp.p.は受動態 という理解でOKなわけですな。

ただやはり be Vp.p. と比べて
「→」つまり「変化」みたいな動的なニュアンスが付与される点は忘れんでね。

【例文】

Don’t get mad.
怒るなっつーの。
(先生や上司に言いにいこう。)

She got robbed.
彼女は強盗にあった。
(いやこれは怒っていいな…)
(この文は受動態としてOKよ)

<SVO>

get O Oを得る・手に入れる

get にゃいろんな用法があるけれど
最初に習うのはこれですよね。

実際の登場頻度は他の比べたら少ないと思うけど。。。
まあわかりやすいからね。。。

ただこれもhaveやmakeと同様
後ろにくる表現によってかーなり意味に幅があります。

こればっかりはたくさん見て覚えるしかないんですが
やっぱり「→」な感じで
何かが自分の領域に入ってくる
もしくは自分が何かのもとに向かっていく

そういうイメージがあればだいぶわかりやすくなります。

【例文】

I have just got the ticket.
ちょうどそのチケット手に入れたんだよ。
(チケットが僕のもとにスッ

I could get the train on time.
時間丁度にその電車に乗れました!
(僕が電車内にスッ

I got your opinion.
君の意見はわかった。
(君の意見が僕の理解ゾーンにスッ

He got a cold last week.
彼は先週風邪ひいた。
(風邪が彼の中にスッ

Let’s get pizza for dinner.
夕食にピザとろうぜ!
(ピザが僕らのお家にスッ

The movie got me.
その映画には感動した…
(映画が僕の心の柔らかい場所にスッ

<SVO1O2>

get O1 O2 O1にO2を(手に入れて)あげる

これが一番簡単ね。
getの<SVO>「手に入れる」に<SVOO>の文型自体がもつ「与える」という意味がくっついただけ。

【例文】

He got me flowers from the hill.
彼は私のために丘から花を摘んできてくれたの。
(19世紀のラブストーリーやんけ。)

<SVOC>

get O to V
get O Ving
get O Vp.p.
get O 形容詞
get O 副詞
SのせいでOがCになる

よいしょ。

でました<SVOC>
この場合はOがCな感じに スッ となります。

「O→C」 です。

<SVOC>をとる動詞のお約束として
Cに何がくるか、というのをどうしても覚えなければなりません。

get の場合は

  • to V
  • Ving
  • Vp.p.
  • 形容詞
  • 副詞

というラインナップ。準動詞全部と形容詞・副詞なのでわりと覚えやすいかと思います。

get くらい汎用性が高く、いろいろな文型をとる動詞だと
ただでさえ見分けにくいSVOCがなおさら見分けにくいです。
Cに何がくるかだけでも覚えておけばかなりの助けになりますよ‼

【例文】

I wanted to get the things done before dinner.
夕食前に用事を済ませたかったんだ。
(the thingsがdoneな状態にスッ

Don’t get me angry anymore.
もうこれ以上怒らせないでよ。
(meがangryな状態にスッ

The words from him get me down.
彼の言葉で落ち込んだ。
(meがdownな状態にスッ・・・どよーん。)

句動詞・イディオム

get 前置詞/副詞
get to V
get Ving
get about
get along
get along with 名詞
get done with 名詞
get started
get it
get rid of 名詞
get over 名詞
[前置詞/副詞の意味]な感じになる
Vするようになる
Vし始める
歩き回る
暮らす・進む
~と仲良くする
~し終える
始める、取り掛かる
理解する
~を取り除く
~を乗り越える・回復する

さて鬼門の句動詞・イディオムです。

まず get 前置詞/副詞 に関しては
in, out, up, down, into, through, around, on, off, at, against, awayなどの意味を理解するのが先決です。

これはもはや get とは関係のない勉強です。
で、それらの意味を覚えてから、それに get の「→」感を足してあげればいい。

【例文】

Get down!
伏せろ!
(下のほうにスッ

Get off!
失せろ!
(離れたほうにスッ

G got into the box.
ゴキブリがその箱の中に入ってった…泣
(中のほうにスッ

それ以外に前置詞/副詞の意味からは想像しにくいものや、よく使う表現をあげておきました。

get to V は助動詞的に頻繁に使いますが
やはりVという動作や状態のほうに「→」で向かっていく感じで「Vするようになる」

get about about のもつ「周辺」のイメージから
そのへんを「→」がうねうねする感じで「歩き回る」

get alongalong の「沿って」に「→」の進行イメージ「先に進む」
with 人 がくっつくと「一緒に進む」で「仲良くやっていく」「うまくやる」

get done withget started は<SVOC>のOが抜け落ちたと考えればわかりやすい。
get XXX done/started なんです。たぶん。
だから「(何かしらを)始める/終える」となる。

get it は「それを手に入れる」なんですが慣用的に「わかった」という意味。
普通に get の<SVO>は「理解する」という意味でも使いますしね。
(理解ゾーンにスッ)

get rid of は頻出英熟語ですね。
rid だけでも「取り除く」という意味がありますが、ほとんど get rid of で見るような。

get overover の「超える」イメージから「乗り越える」
精神的な「乗り越える」に転じて「回復する」にも。

なんだかつまらない解説の羅列になってしまって不甲斐ないですね…

getにはいろいろな用法があるけど、まるっきりでたらめなわけではなくて
一定の法則やヒントがある
ということが伝えたいんですーよー。

他の単語のイメージとgetの「→」イメージが合わさって
それに語彙力の乏しいネイティブたちの(おい)想像スパイスがかかって
意味が転じる。

大抵のgetの表現はその転じた範囲くらいに収まってます。

知らない表現にであったからといって諦めるしかないというのは情けないので
単語や表現の意味に目星をつけれるくらいにはなっててもいいと思います!
老婆心ながら!!

老婆はもう疲れたので例文は雑になります。

【例文】

The, I got to think about it.
そのとき、それについて考えるようになったのだ。

We’re getting along well.
我々はなんとかやってってるよ。

Let’s get started.
はじめましょー。

Get rid of water, first.
まずは水を抜いてね。

まとめ

お疲れさまでした。

長かったですね・・・。

しかしなんでもありに思える get も

「→」

という一定の意味を軸に動いているということがわかってもらえたと思います。
ええ、わかってもらえたと信じております。

まずはその感覚を養うべく、様々な場面でgetにふれることが大切です。

get はどの文型は大事でどれはそうでもないということはありません。
全部よく登場します。5文型全部大事です。

SMAPみたいな感じです。(は?)

ですから慣れるまでは get を見るたびに「→」をイメージして
頭の中で唱えてください、あの言葉を。

スマップから「マプ」を抜いて、

「→」 スッ

そんな感じです。

いつも勉強お疲れさまです。
読んでくれてありがとうございました。

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ささ
25歳。 副業で家庭教師をやっているので教材代わりのまとめや、世界50か国以上旅をしてきて感じたこと・伝えるべきだと思ったこと、ただの持論(空論)、本や映画や音楽の感想記録、自作の詩や小説の公開など。 言葉は無力で強力であることを常に痛感し、それでも言葉を吐いて生きている。 ときどき記事を読んでTwitterから連絡をくれる方がいることをとても嬉しく思っています。何かあればお気軽に。