基本動詞の文型を制すものが英語を制します。
基本動詞の一覧はこちら。
今回は基本動詞 make の覚えるべき文型を
必要十分な量にコピっとまとめましたのでどうぞ。
Contents
覚えるべき make の文型と熟語!
<SV> | make for 名詞 make at 名詞 ※ほとんどない | ~に向かって進む ~に襲い掛かる |
<SVC> | make 名詞 make 形容詞 | ~になる |
<SVO> | make O make Vの名詞形 make モノ with 材料 make モノ (out) of 材料 make モノ from 原料 make 材料 into モノ | ~をつくる ※後ろの名詞によって訳バラバラ Vする 材料でモノをつくる 材料でモノをつくる 原料からモノをつくる 材料をモノに変える |
<SVO1O2> | make O1 O2 | O1にO2を作ってあげる |
<SVOC> | make O V(原) make O 形容詞 make O Vp.p. | SがOにV(原)させる SのせいでOがCになる |
句動詞・イディオム | make up for 名詞 make a fool of 名詞 make fun of 名詞 make do with 名詞 make out make it make like 名詞 make to V | ~を埋め合わせる ~をばかにする ~をからかう ~で間に合わす 書きあげる、理解する やり遂げる、成功する ~の物まねをする Vしようとする |
多い!!
多すぎだろこれ‼ どうなってんだ‼
コピっとまとめるって言ってたじゃないかうあああ!!!!
(コピっとって何の音でしょうね)
まあまあ文句はあることでしょう。
僕もあるもん。これからこの量を解説しなきゃなのかと思うとね…えへへ…
make も get とか take みたいなもんでやりたい放題の動詞ですね。
意味も用法もやたらと多い。
しかいそういう超基本動詞にはどれも核となる意味があります。
核となる意味を理解すればそんなに怖いものでもないのですぜ。
にしてもmake は意味に幅があるほうではあるけどね。
核の意味がちょっと概念的なのさ。
ひとつ言えるとしたらね、
君が苦手なものはみんなも苦手なんだぜ…?
ってことですかね。
だから安心して気長に勉強してもいいし
いっちょ気合入れて得意になっちゃうのもイケてます。
覚える優先順位としてまず
<SV><SVC><SVO1O1>は無視してください。
そんなに大事じゃないです。
<SV>は決まった表現でしか使わないのでそれだけいつか覚えりゃOK。
<SVC>は文型が特定できてしまえば意味がとれるのでmakeは無視できます。
<SVO1O2>は文型自体の意味と<SVO>の時のmakeがわかれば瞬殺なので論点なし。
大事なのは<SVO>と<SVOC>です。
<SVO>ではOにくる名詞によってmakeの訳が七変化することに慣れること。
あと材料・原料からなんか作る系の表現で使う前置詞を問うという下らない単発問題がよく受験とかだと出るので一応知っておいてもいいとおもいます。
そして<SVOC>では定番の、「Cに何が入るか」を覚えないと話になりません。
イチバン見分けにくい文型ですから、しっかり覚えないと文構造が取れなくなりますぜ。
あとはイディオムですが、まあ結構ありますね。
でもgetみたいに星の数ほどあるわけではないし、熟語とされてるけど普通に単語から意味わかるよねってやつも割とあります。
それじゃあ文型ごとにみていきましょう。
長くなるけど頑張りましょね。
makeの核の意味
make の核となる意味は
「なんとかしてモノや状態を成立した感じにする」
です。
ええ、ぼんやりしてますね。
言われてなくてもわかってますよ。
でもこのボヤボヤ感がミソなんだなあ~。
ざっくりしているからこそ色んな意味になるわけさ。
ただ make には常に「介在」があります。
「なんとかして」という誰かが「手を加えてくる感じ」があります。
get が持つイメージが動的な「→」スッ っと移動な感じなら
make のイメージは「誰かがなんかやってる感、そしたらなんか成立した感」だと思います。
これから文型ごとに解説していくわけですが
かなり無理やりこの核の意味をねじ込んで説明しているように思えるところもあるでしょう。
しかしそれが make なのです。
makeに makeruna!!(負けるな!)(え)
じゃ、順番に「なんとかしてモノや状態を成立した感じ」にしていきますよー!
<SV>
make for 名詞 make at 名詞 | ~に向かって進む ~に襲い掛かる |
<SV>のmakeはほとんどありません。
ここにあげた2つも実際には句動詞として理解したほうが良いものです。
でも辞書には<SV>として載ってるのが多いから権威に媚びてココに載せてみたよ。
<SV>という文型は「存在」「変化」「進行」のどれかを表すことが多いです。
(そうじゃないのもたくさんあるけどね)
その中から for の意味に一番近いのは…進行かな?
for は to ほどじゃないけど、ちょっと「→」感ありますよ。
だって forward は完全に「→」でしょ?
その半分だから for もちょっとだけ「→」
(めちゃくちゃ言ってるけどこじつけて覚えてね)
だから make for は「進む」です。
at は「標的」を示すのに使いますよね。
(at のイメージは「・」点、でしたよね)
look at , mad at, throw at, stare at…とかとかね。
そんなイメージで make at は 「襲い掛かる」
どっちも「for なんとか」や「at なんとか」という意味や状態を成立させている感じです。
ちょっと無理あるけど。
まあ句動詞だと思ってください。
The ship is making for the coast.
船は岸に向かっている。
She was about to make at him.
彼女はいまにも彼に飛びかからんばかりだった。
(スーパー修羅場モード)
<SVC>
make 名詞 make 形容詞 | ~になる |
よく見るのはSもCも人で「SがCになる」ってパターン。
でもこれは<SVO>だという人もいますね。どうでもいい文法論争なのでそっと無視しましょう。
あとはmake merryで「陽気に騒ぐ」、make sureで「確かめる」あたりですが、もはや熟語ですね。
普通の例だと make readyで「準備する」とか。
<SVC>は基本的に 「be動詞の意味 + 動詞の意味」で理解すればいいから
I make ready. なら I am ready.「僕は準備OK」の意味にプラスして
make の「なんとかその状態を成立させる感じ」を入れ込んで
「僕は準備をする」と言えれば問題ないです。
この考え方は<SVC>をとる動詞すべてに共通ね!
He will make a really good player.
彼は素晴らしい選手になるだろう。
We made merry at the party last night.
昨晩はパーティーで浮かれ騒いだんだ。
<SVO>
make O make Vの名詞形 make モノ with 材料 make モノ (out) of 材料 make モノ from 原料 make 材料 into モノ | ~をつくる ※後ろの名詞によって訳バラバラ Vする 材料でモノをつくる 材料でモノをつくる 原料からモノをつくる 材料をモノに変える |
いよいよ真打、<SVO>
「つくる」で戦えるのは中2までだぜ。
make の後ろにどんな名詞がくるかでmake の役が七変化します。
- make money お金を稼ぐ
- make a law 法律を制定する
- make a crack 傷をつける
- make a bed ベッドをメイキングする
- make love セックスする
- make a noise 音をたてる
- make a fire 火を起こす
- make friends 友達になる
- make one’s mind 気持ちをかためる
make に「稼ぐ」「制定する」「つける」という訳があるわけではないんです。
「[名詞]の状態をなんとかして成立させている感じ」なんです。
訳はそのイメージから引き出せる意味から考えて合う日本語を当てただけ。
だからmake が多義語かというとそういうわけでもない気がするよ。
それから無数にあるのが
make の後ろに動詞由来の名詞が置かれて「Vする」と訳すパターン。
どういうことかというと
- make a mistake ミスをする
- make a decision 決断する
- make a plan 計画を立てる
- make a call 電話をする
- make a response 反応する
- make a smile 微笑む
- make a change 変化を起こす
こういうことです。
こうきたら基本的にmakeの意味は補助的になり
意味上は後ろの名詞がメインの動詞のように働きます。
まあこれは簡単だよね。
そして最後はこの4つ。
- make モノ with 材料
- make モノ (out) of 材料
- make モノ from 原料
- make 材料 into モノ
「make モノ with 材料」は単純に材料として使ってるだけです。カレーのジャガイモとかニンジンみたいな。
「make モノ (out) of 材料」は(outはあってもなくてもOKなヤツ)、主材料のときって感じですね。「木で椅子をつくる」とか。
「make モノ from 原料」このパターンは上のパターンとの区別で、「原料の姿形が変わってたらfrom」とか「何も知らない人がぱっと見でわからないのがfrom。わかるのが(out) of」とかよく言われます。
「牛乳からバターをつくる」なら、バターはぱっと見で牛乳じゃないからfrom。
「木で椅子をつくる」なら、椅子はぱっと見で木だからof。
そんな感じ。
「make 材料 into モノ 」これはmake の意味というよりも
into が持つ「変化」のイメージですね。「V A into B」という形自体が「変化」の意味を持っています。材料が製品とかモノに変化するんですね~。
I am making coffee.
珈琲淹れてるとこです。
I have just made the biggest decision in my life.
ちょうど僕は人生最大の決断をしたところだ。
(プロポーズか?退職願か?)
He made this machine of more than 100 parts.
彼はこのマシーンを100以上の部品からつくりあげた。
(あだ名はエジソン。)
<SVO1O1>
make O1 O2 | O1にO2を作ってあげる |
単純に<SVO1O2>が持つ「与える」の意味と
make の「つくる」の意味がくっつくだけですね。
She made her mother a cup of hot chocolate.
彼女は母親のためにココアを淹れてあげた。
She made a chocolate cake for her father.
彼女は父親にチョコレートケーキをつくってあげた。
(<SVO2前置詞O1>の語順になるとき使う前置詞はforです。)
(優しい気立ての良い娘だけどチョコレート狂なのが玉にキズですね。)
<SVOC>
make O V(原) make O 形容詞 make O Vp.p. | SがOにV(原)させる SのせいでOがCになる |
繰り返しになりますが
<SVOC>をとる動詞について必ず知っておく必要があるのは
「Cに何がくるか」です。
make の場合はこの3つ。
- Vの原形
- 形容詞
- Vp.p.
特にVの原形をCに取る動詞は限られています。必ず覚えましょう。
意味自体は<SVOC>の文型をしっかりと理解できていれば問題ないですね。
だけどやっぱりこれも「手を出すことによって[OがCな状態]を成立させてる感じ」なんですよ。
Make your room clean please.
お願いだから、部屋を綺麗にして頂戴。
(うるせーババア、と思っても大抵ババアのいうことは合ってるんやで。合ってるからこそ歯向かいたくなるときもあるんだよね。わかるぞうんうん。)
(your room is cleanな状態を成立させろ!ってこと)
I managed to make myself understood in English.
なんとか英語で理解してもらえたよ。
(って英語でうまく言えてんじゃん)
(I am understoodな状態を成立させたで!ってこと)
Don’t make me cry.
泣かせないでよ…!
(プロポーズでもされたのかな///)
(I cryな状態を成立させないで!ってこと)
句動詞・イディオム
make up for 名詞 make a fool of 名詞 make fun of 名詞 make do with 名詞 make out make it make like 名詞 make to V | ~を埋め合わせる ~をばかにする ~をからかう ~で間に合わす 書きあげる、理解する やり遂げる、成功する ~の物まねをする Vしようとする |
さて、foolとかfunな状態を成立させにかかれば意味は「ばかにする」「からかう」になるのは大丈夫そうですね。
make do with も
そもそも do with~ に「~で間に合う」という意味があるので
間に合ってる状態をmakeでなんとか成立させにかかっているわけですね。
だから「なんとか間に合わせる」ってことです。
make like も like~ の「~みたいだ」な状態をmakeで成立させにかかります。
結果「物まねをする」羽目になります。
make to V。 to V 自体の意味が「Vする方に向かう」なので
「する方に向かう」を成立させにかかればそりゃ「Vしようとする」になりますね。
make up for 埋め合わせる
make it やり遂げる
make out 書きあげる、理解する
こいつらも説明できるんですが
とても長くなるし(すでに長くなってるし)
何よりここまで3時間以上ぶっ続けで書いてきて、ボカァ疲れてきているので省略させていただきマーストリヒト条約。(EU成立。)ごめんなさい。
頑張って覚えてください。僕は力尽きた…。makeた。(負けた。)
I’ll make up for today, for sure!
今日の埋め合わせは必ずするよ、きっとだ!
(信用できんですね)
You can make it!
君ならできるさ!
(そう、君なら必ずmakeをmake outできるハズさ!)
They always make fun of me.
彼らはいつも僕をからかうんだ。
(力にものを言わせた同調圧力で笑いは起こすけど、実際に言ってることは果てしなくつまらないヤツ、いるじゃないですか。
ああいうのが人をいじるのがイチバン最悪ですよね。)
まとめ
長くなりました・・・!
ここまで読んでくれてありがとうございます!
正直makeは用法が多すぎてすべてをカバーできたとは到底思っていません。
しかし中心的に覚えるべき点や、makeの核となる意味がどういう理屈で様々な意味に発展していくのかなど、知っておくべきことはある程度示せたと思います。
まずは<SVO>と<SVOC>の征服!
それが出来るころには<SVO1O2>もわかるでしょう。
<SVC>は文型の意味から内容を理解し、
余裕が出てきたら<SV>と句動詞・イディオムで頻出の表現を個別に覚える。
makeを理解するのはこの手順で大丈夫。
では、いつも勉強お疲れ様です。
読んでくれてありがとうございました。。。
おすすめ教材
基本動詞の文型を覚えつつ取り組むと効果的なおすすめの教材をいくつか紹介します。英文解釈系が多いですが、いくつかある定番の文法書の中で間違いなく推奨できるものも載せておきます。
『ビジュアル英文解釈 PART1 PART2』
『富田の英文読解100の原則 上・下』
『英文読解の透視図』
『総合英語Forest 7th Edition』
『英文法・語法 Vintage 3rd Edition』