グレタさんの活躍や小泉進次郎氏の環境大臣就任で、良くも悪くも環境問題についての関心が高まっています。
日本は環境への意識が高いヨーロッパの先進国に比べると、環境への意識がとても低く、国家レベルでも、自治体レベルでも、個人レベルでも、環境問題に対する十分な取り組みができていません。
今回は僕が、素人ながら個人で継続的に実践している環境問題についての取り組みを紹介します。どれくらいの効果があるのかわかりませんが、皆がこういうことを少しずつ実践することで、世の中は少しずつ良い方向に変わっていくと信じています。
個人で無理なく出来る範囲のことばかりですので、参考になれば嬉しいです。
Contents
世界と比べて感じた環境意識の低さ
世界中を旅していると、ヨーロッパ出身の人は環境のためにベジタリアンになったという人がたくさんいますし、環境問題についての話を振っても自然に自分の意見を返してくれる人が多いです。一方で日本に限らずヨーロッパの主要国家以外出身の人には、そういう議論や行動を積極的にしようという人の割合は少ないように感じます。
僕は割と世界中に知り合いがいるのですが、彼らの中で日本に遊びに来る人がいると必ず聞く質問があります。それは
「日本についてネガティブに感じたことはなに?」
です。ネット上では右派の人が変に日本を持ち上げ、それに対して左派の人が必要以上に日本を置き下ろすという構図がよく見られますが(バカバカしい…^^;)、日本が観光地としてとても魅力的で人気があるのは客観的な事実です。
しかも日本はヨーロッパやアメリカなど文化的に遠く、旅行に来れるほどの経済的余裕がある国からは、地理的に遠いです。お金もかかります。
ですから日本に来た友達のほとんどは日本に来たことに舞い上がり、全力で楽しんでいます。ご飯も安くて美味しいし、文化も全然違う。安全だし穏やかな人が多い。僕たち日本人からすると日本に住んでいることに対する不満もいろいろ浮かんできますが、旅行客は日本の良いところをみて楽しんでくれる傾向にあります。日本に興味を持って楽しみに来てるのですから当たり前ですが、ありがたいですね。
ということで、「 日本についてネガティブに感じたことはなに? 」という質問に対して一番多い答えは
「ない!!」
です。 が、実際はあると思うのでさらに突っ込んで聞きますと、熟考したのち答えてくれます。答えに多いのが「道にゴミ箱がない」とか「どの都市も同じで雰囲気がない」とか。
さらにそれらに加えて最も多い答えのひとつが
「スーパーの過剰包装が気になる」
確かにこれは他のアジアの国々と比べても、先進国と比べても、極端に過剰です。野菜がひとつひとつプラスチックで包装されているのも珍しくないし、お菓子などは二重で当たりまえ。肉や魚もすでに規定量でパックされているものばかりです。
他の国では野菜は大きな箱に素のままで重ねいれられていて、買い物客は欲しいものを欲しいものだけ取ります。お菓子も、チョコやビスケットでも個別包装されずポテチ形式で一袋に封されているものが多い。肉や魚はそのコーナーで係の人が欲しい量をグラムで切り売りしてくれ、薄く耐水加工された再生紙にくるんで渡してくれます。
こんな感じ
確かにこれと比べると日本の過剰包装っぷりは目に余るかも。プラスチック消費大国日本。これは世界に対する責任を果たすためにも、しっかりと環境意識をもった生活を出来る範囲でしなければならないな、と痛感しました。
環境問題に対して僕が継続している取り組み
長い放浪の旅から戻って以来3年間ほど僕が継続している環境問題への取り組みです。中には変なものや、人の環境によって真似できないものもあるのでこれがすべてではありませんが、参考になれば嬉しです。
※これらの行動はきちんとした証拠に基づいているものではないので、実際にはきちんと対策や処理がなされているので、僕たち個人が気にしなくてよいものもあるかもしれません。
コンビニ飯を控える
これは僕が健康上の理由や味の問題でやっていることでもあります。(防腐剤などの味がダメなので…)
しかし、コンビニ弁当にはプラスチック容器が使われているうえ、工場や輸送の過程で余分に環境に負担をかけています。しかもコンビニ飯だと一緒に買うペットボトルのお茶や使い捨ての割りばし・スプーン・フォークという無駄なプラスチック消費を生みます。
さらに残されたものや容器に付着した生ごみがあるため、燃えるごみとプラスチックごみの区別なく捨てられてしまうのがほとんどです。
弁当の自炊
コンビニ飯のデメリットがそのままひっくり返って自炊のメリットになります。僕は毎日欠かさず仕事に自前の弁当を持って行っています。ゴミも出ませんし、炊事中のゴミは自宅なのでしっかり分別できます。
マイ箸とマイマグカップの持参
もちろん弁当のためにはマイ箸やマイフォークを持参しなければなりません。
また、僕の職場ではコーヒーやお茶が飲み放題なのですが、皆会社が買っている紙コップやプラスチックのマドラーを使っています。これも全員が一日何杯も飲むような状況では、大きな資源の無駄なので、僕はマグカップとティースプーンを持参しています。
特に環境のためと喧伝しているわけではありませんが、最近真似してくれる先輩が出てきてくれていて嬉しい限りです。
水筒を持ち歩く
僕は自分の中でペットボトルを消費することを禁止するルールを設けています。
ですので、この自前の水筒を持参し忘れると悲しいことになります。ルールを破ってペットボトルを買ったことが一度もないわけではありませんが、数年間で2.3度だと思います。非常に微妙な気持ちになります。
まあこれは僕がジュースが好きではなく、どちらにしても飲まないから守れるルールかも知れません。コーラが好きでたまらない人は、ペットボトルでコーラを持ち歩きたいでしょうから。
未包装の野菜を買う
スーパーではすでに包装された野菜が多く売られていますが、店や野菜の種類によってはそのまま重ねて売られているときもあります。
そういうときには積極的にそっちから野菜を買うようにしています。
エコバッグを使う
これは説明不要ですね。レジ袋もようやく有料の店の方が多くなってきました。僕はエコバッグがないときでも普通にいつも背負っているリュックにそのまま買ったものを詰め込んで帰っています。ヨーロッパなどではエコバッグ以上によくみる一般的な光景でした。
出来るだけ正確なゴミの分別
ゴミの分別は地域によって異なると思いますが、僕の家では「燃えるゴミ」「プラスチック」「紙」「カン・ビン」に分けています。プラスチックや紙のゴミは思っているより多いです。量が大きくなりやすいというのもありますが、余裕で燃えるゴミよりも早く一杯になります。
お菓子に袋や、肉魚野菜の包装、その他生活用品の包装はほとんどプラスチックか紙です。分別は包装に「プラ」とか「紙」とか印字されています。しっかり洗って食べ物汚れを落としてから分別しましょう。
出来るだけ古着を買う
売れ残った新品の服の処分が大きな問題になっています。季節ごとの刷新される「流行イメージ」のせいです。断言しますが流行なんてものはありません。去年かっこよかったものやかわいかったものが、今年はダサいなんてことはどう考えてもおかしいです。
流行は僕たち消費者の購買意欲を高めるために、アパレル業界が計画的に創造している虚構です。どの業界でもそうですが、利益のことだけ考えていると、お金の流れのことばかり一生懸命に考えて、資源の流れはないがしろにされます。お金にならないからです。
実際に服なんて安いものでも数年は着られるくらいしっかりできています。ちょっと高いアウトドア用のしっかりしたものや季節物は、体系が変わらなければ余裕で10年は着られるはずです。
しかしそれでは家電などと違って単価が安く、一定以上は必需品でもない衣料品は売れません。流行という意味不明なアイデアでそれを解決するしかないのです。
で、飽きられた服は捨てられるか売られます。つまり衣料品は購入される前も購入された後も余っているのです。
これを止めるには新品を出来るだけ買わないようにするしかありません。もはや古着だけで日本人みんなの衣料品は賄えるレベルで余っているはずです。そうすればメーカーも長く使ってもらえるような服を作り、過去の洋服を下取りして別の事業に活かすなどという工夫をするようになると思います。
ただ消費者としては靴や下着など、新品でないと困るときもあると思いますので、これも出来るだけそうするようにということしか出来ませんが。
長時間使わないプラグは抜く
文字通りですね。待機電力を節約するためです。毎度毎度すべてを抜くわけではありませんが、気づいたら抜くようにしています。
日本が電力供給の8割を頼っている火力発電は、環境への負担が大きいですから、不便過ぎない範囲で節電することも大切です。火力発電による大気汚染が与えている人名への影響は、原子力発電所が歴史上で人命に与えてきた影響よりもはるかに大きいと言われいます。
エアコンをできるだけ使わない
これはちょっと極端。電力節約の一手として特に電力消費の多いエアコンの使用を減らしています。基本的にひとりでいるときにエアコンをつけることは1年中ありません。夏は扇風機、冬はヒーターで乗り切ってます。
しかし最近の夏の暑さは異常ですから、さすがに冷房なしはきついです。発泡スチロールの箱に凍らせたペットボトルを入れて、冷えた空気を扇風機で部屋に循環させる手作りエアコンを使っていますが、部屋を冷やすのは無理なので、冷気の出口の目の前に陣取って耐えています。
運転をしない
これも無理な人には無理ですね。地域の問題もありますし。しかし、車を使うのが当たり前になっている人は、絶対に必要じゃないときでも何も考えず車を運転しています。これは確実です。
僕も運転しているときはそうだったし、車はチョーチョー便利なので非常に難しいですが、こういう癖は出来るだけなくすようにしようと意識はしています。
晴れの日で個人的な用事で荷物も少ないようなときは、自転車と公共交通機関を使うようにしています。
まとめ
どれも個人でできる環境に優しく生きるための工夫です。環境問題は人類が直面している最も重大で早急な対策が必要な問題なので、個々人の意識の向上が非常に重要です。
新しいテクノロジーによって解決に向かうこともあるでしょう。また、今回僕が紹介したものにはあまり意味がないものもあるかもしれませんし、他にも対策の工夫ができることもたくさんあると思います。
しかし重要なことは、こういう行動を日常化することで、より多くの個人が環境について考える機会を設けることです。
毎日水筒を持ちあるけば、自分はプラスチック消費を減らすという意味で環境問題に向き合って行動しているぞ、という自覚が生まれます。そういう人は最初に書いたグレタさんや小泉進次郎氏を取り巻いて行われる環境問題についての議論に向ける目も、他の人とは違ってくるはずです。
考えなくして行動はありえませんが、行動するからこそ考えるようになるというのもまた真実です。
みなさんが何か行動を起こしたいと思った時に、参考になればよいと思ってこの記事を書きました。出来る範囲で自分に出来ることを継続していきましょう!
読んでくれてありがとうございました。